2008.05.03〜05
熊野・那智 いきあたりばったりの旅 −基本、野宿ですけど、何か?−
せっかくの河原。
すべてを片付けたら
周囲を散歩。
この場所はかなり広く
広大な砂利のフィールドが
一面に広がっている。


予想通り雨粒もポツポツ
落ちてきた。
始発のジェット船も
水しぶきをあげる。
今日のお客さんは
船の屋根は開かないね。
昨日で良かったわ・・と
安堵しつつ河原を後にする。


瀞大橋を渡り、
熊野に抜けるR311。
瀞大橋は昭和48年に
起工し、昭和52年に
竣工された地元悲願の
橋だったようだ。
こういう所に、道路特定財源は
使われるべきだろう。
道中、ところどころで
見かけた”丸山千枚田”の
文字。興味が湧いたら
行くしかない。
ツアーではない機動力が
いきあたりばっ旅の
良い所。


普通の山道を
案内の看板通りに進むと
急に視界が開ける。
さらに登って丸山千枚田に着。
あいにくの天気だが・・
それもまた美しい、
全国的に有名な棚田。
日本の美がそこにはあった。
かつては2400枚もが
造成されていたが、
過疎化などで存在が
危ぶまれた丸山千枚田。
現在では全国から一口幾らで
「千枚田オーナー制度」が
導入され、およそ
1300枚まで復田されている。


先人の計り知れない
労力で築かれた千枚田は
今も脈々と受け継がれる。
後世に是非とも
残したい景観だ。


大台ケ原山系で
育まれた豊かな水は
自然の恵みとなり
この美しい田園の
糧となって実りをもたらす。


雨模様ということも
あるだろうが、観光地って
わけでもないので
訪れる人影もまばら。
合羽を着込んだ老夫婦が
熱心に撮影されていた。


千枚田から、山道を抜け
奥瀞へ。かつては
渓谷美が延々と続いた
名勝であったが、ダムが
造成され、70%が水没。
しかし、下瀞・上瀞とは
また違った美しさがある。


奥瀞の地域は、
北山村に属している。
北山村は周囲を完全に
奈良・三重に囲まれているが、
和歌山県という
日本で唯一、飛び地の村である。
飛び地になった訳・・
江戸時代、紀州藩新宮領
だった北山村は・・・


明治維新の廃藩置県で
新宮が和歌山に編入された際、
地理的に言えば奈良に
属するところを
「新宮が和歌山県に入った
のならぜひ私たちも」
との村民の意見を聞き入れ、
和歌山に編入されたんだって。


”じゃばら”という柑橘類が
特産の北山村。
ゆずのようなカボスのような・・
生産量世界一・・ってか
この村でしか作られていない。
”じゃばら”という名前は
「邪」を「祓う」ことから
名づけられたといわれる。


・・・・大人の味。
しかし、なんかクセになる味。
風味は、ゆずともカボスとも
違い、まろやか爽やか(?)
いちど試してみる
価値はある。
柑橘好きの人にはお薦め。
北山村を救う産物になりうると
特産品化に努めたが、
思うように需要が伸びず、
毎年赤字を重ねる
お荷物産業となっていたが、
じゃばらが花粉症に効くと
噂になりネット上で広まった為
村の基幹産業として
成長を遂げている。


イカダくだりも有名な北山村。
古来より林業が盛んで、
切り出した材木を筏(イカダ)で
新宮まで運んでいた。
ダムが建設され筏師は
姿を消したが、昭和54年に
北山川観光筏下りとして
筏流しが復活した。


熊野地方の郷土料理として
有名な”めはりずし”
ごはんを高菜の浅漬けの葉で
くるんだもので、元来
山仕事をする人や
筏師の弁当用だった。
見た目は・・なんかの
サナギっぽいかも!?


う〜む・・
これも大人の味か?
葉っぱに包まれた
未知の食べ物だけに
おそるおそる頬張る。
”めはりずし”の名前の由来は
「目を見張るほどおいしい」
とか、諸説あるが。
軽く小腹も膨らんだとこで
同じ道の駅に隣接する
おくとろ温泉で、
旅の疲れを癒す。
ん?あんまり疲れてないけど。
オッサンだで、筋肉痛は
3日後くらいだし。


ただ、子供の成長は
早いものだ。
メタボだぞ。食いすぎだ。
温泉の効能には
肥満に効くって書いてないよ?
泉質は硫黄泉。
飲用すると糖尿病に良いらしい。
風呂上りのあとの
ラムネって
ウマイんでちゅよねぇ♪
プハーっ!
極楽極楽・・って
オッサンかよ。
温泉の隣のレストランで
昼食。なぜか隣の席の客が
食べてた品がウマそうに見え
注文・・あれ?まてよ・・
”ケイチャン”って岐阜県の
奥美濃・南飛騨地方の
郷土料理じゃなかったか?
なんでもアリな北山村の
魂を少しだけ感じた。


道の駅に併設された
レストランやコテージ、
オートキャンプ場から
なんと!テニスコートまで。
充実しすぎた(?)施設
”公園”なので”野営”好きの
人には物足りないかも・・
無理矢理モダンな感じだが
剥製は、どことなく昭和だ。


黄金週間真っ只中な
今回のいきあたりばっ旅。
バイカーもやたら多かったが
キャンピングカーも
尋常じゃなく多かった。
さぞや、快適な・・
いきあたりばっ旅が
できそうですね(?)
てな訳で和歌山から再び三重。
国道42号沿いにある
道の駅きのくにで一服。
《きのくに》は”紀の国”であり
”木の国”でもあって
”鬼の国”でもあるらしい
ややこしいな。


古くから林業で栄えた土地柄で
違いは明確にわかりかねるが
”紀州ヒノキ””尾鷲ヒノキ”とか
いわれるヒノキ材を使った
木製品が所狭しと並ぶ。
ヒノキ特有の良い香り♪
この地方のヒノキは
年輪が緻密で強靭な
木材として有名らしい。
デカい材木も売られてるが
とても持っては帰れないし
アウトレットながら、貧乏人には
それなりのプライスだ。


勢和多気インターから
一路、名古屋へ。
帰りは、どこのどなたか
存じませんが、
ナナマルさんと
抜きつ抜かれつのランデブー♪
やっぱりナナマルの後ろは
何故か安心するなぁ・・


下道のが確かに楽しい。
寄り道もできるし。
それはそれで。
今回はETCの通勤割引で
Uターンラッシュの高速道路を
低速でクローリングしながら
トコトコ帰る(苦笑)


楽しかった旅の終わり。
いい旅夢気分の息子。
総移動距離630kmくらい。
まぁ、これくらいの距離が
子連れで休憩多数の
2泊3日では限界か・・
また行きたいね、ぶらり旅。
・・まだ見ぬ美しい日本へ・・


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