2008.05.03〜05
熊野・那智 いきあたりばったりの旅 −基本、野宿ですけど、何か?−
2日目の朝。
仕事の時の目覚めは遅いが
キャンプの朝は早い。
小鳥のさえずりに
目が覚めた健康的な
AM5:00


車に積みっぱなしな
釣り竿を、ふと思い出し
糸をたらしてみる。
昨夜のBBQの
残飯ウインナーがエサでは
釣れないな・・


子供たちも早起きすぎだ・・
そうだよね。
寝てなんかいられない。
空気もウマイし
川の水も澄み渡ってるもん。

ウインナーでは釣果は
やはり望めず・・
釣具屋で売ってる
エサも良いけど、
そこはいきあたりばったり。
エサの持ち合わせは
無いので、石の裏の川虫で。


スレていないので
食いつきは抜群。
さすが川虫効果。
ま、メダカ大の雑魚ですけど。
朝、ものの30分弱で
魚2匹と戯れる。
子供が興味で
観察するには適度なサイズ。
食用にするには
小ぶりすぎるので
観察してからリリースです。
小さな自然とのふれあい
サンキューです♪
グハハ〜
小魚焼いて食えば
良かったじゃん!?
普段は甘えてばかりの
子供たちも
自発的にお手伝い。
キャンプは情操教育。


我が家は簡素に
モーニング。
普段、雑草食って
生きてるからね@我が家。
ウインナーは松阪牛クラスの
贅沢だ。
さて、2日目の
旅の始まり。
早めに撤収を済ませ
新たなる出会いを求めて・・
いきあたりばったりツアー
いざ、出陣!
典型的な日本の田舎。
山々に抱かれた
田園風景を抜け、
一路、南へ・・・
那智方面を目指す。


辿り着いたのは大門坂。
熊野那智大社の参道だ。
かつて坂の入り口に大門があり、
通行税を徴収していたことが
名称の由来とされる。
西部警察の”大門”とは無関係。


那智山の参道周辺には
いたるところに
無料レンタルな
杖が置かれている。
足腰に自信の無い方は
借りることをお薦めする。
鳥居をくぐって
張り切って出発!
まだ、このときは
元気いっぱいだ。
行くで〜目指せ山頂。

次男坊は
mont−bell製の
ベビーキャリアに鎮座。
かなりの負担がヒザに・・
日頃の運動不足がたたる。


長男坊は
杖を片手に石畳の
坂をグイグイのぼる。
若いってイイね・・・
苔むした石畳道の
両側には樹齢を経た
杉の大木が立ち並び
古道の雰囲気が伝わる。
・・・が・・すでにヘロヘロ。


結局バスかよっ!・・って
ツッコミは無視します。
大門坂走破を
あっさり挫折し、バスを待つ。
小さいお子様連れの
参拝客には、バスで
「神社・お寺前駐車場」まで行き
その後、下りながら散策が
良いかもね。
だって、バス停から
さらに上が待ってるもん・・
まぁ、ジジババばかりで
ファミリー向けでは無いか・・
若者の存在は皆無。


那智といえば
碁石で有名な那智黒石。
様々な形に加工され
おみやげ店も
あたり一面、真っ黒である。
階段を170段ほど
登った所には
那智黒ずずりの手彫りを
黙々と作業する職人さんも・・
匠の技を横目に見ながら
まだ山頂は遠い・・
思わず、沿道の
ラムネに手が伸びぞうになるが
飲んだら、間違いなく
動きたくなくなるので我慢。
すでに心臓バクバク
虚弱メーターの回転数は高め。

表参道を、息も絶え絶えで
登ると、熊野那智大社の
一の鳥居が見えてくる。
それにしても・・
ジジババさんが多いが
途中で倒れないか心配だ。
あ、俺のことか。


鳥居の横には
これまた”世界遺産”の道標。
どうせなら那智黒石で
作れば良かったのに。
まぁ、どっちでも良いが
やたら写真に収めたがる
観光客多し。
あ、これも俺のことか。


えぇぇぇっっ!
まだあるんですかぁぁ・・
虚弱メーターMAXですよ。
ニの鳥居までは遠い・・
急勾配の石段は
まるで修行・・
もぅ世界遺産より太田胃散だ。


トータル473段の石段を
幽体離脱しながらの
登頂に成功すると
ようやく境内。
達成感と感激、
それに吐き気にめまいは
ひとしおだ。


境内の手水舎の水で
手を洗い清めつつ
ガブ飲みしたところで
ようやく正気に戻る。
133cmあるという
日本一のジャンボおみくじを
渾身の力を込め振り出す。


ほほほ。
大吉ですわよ、当然。
願い事:努力次第でかなう
そりゃ、地獄の階段を
頑張ったもんね。
ここで大凶なんて
出た日にゃ、報われない。


熊野那智大社のお隣には
那智山 青岸渡寺。
インドから漂流した上人が
那智滝の滝壷から得た
金製の観音を本尊として
安置したとされる。
本堂は豊臣秀吉が再建した
もので、重要文化財。


那智滝とのツーショットで
ありきたりな
観光パンフレット風の
写真撮影ができる
青岸渡寺 朱塗りの三重塔。
実はエレベーター付・・
ビジュアル重視って事ね。
「日々の生活に潤いが無いわ」
そんな嫁のつぶやきで
潤い求めて那智の滝へ
熊野那智大社の別宮
飛瀧神社
那智滝は御神体だ。

杉並木の参道を下ると
ゴゴゴーっと
圧倒的な存在感で
滝の音が聞こえてくる。
那智山一帯は
滝に対する自然信仰の聖地。
「滝の飛沫に触れることによって
延命長寿〜」
宮司のマイクパフォーマンスで
口車に乗せられたら、
参拝料払って
滝の近くまで行く事が出来る


拝所舞台への
参道では延命長寿の水が
いただける。
生活とお肌に潤いの無い
嫁はガブ飲み。
これで長生きできまっせ?


延命水をいただいた
杯は100円で持って帰れる。
ありがたい杯だろうが、
多分そのうち
醤油入れる皿にでもなるな・・
ほら、滝の飛沫も浴びて
マイナスイオン+
長寿なご利益まであるとは♪
毎秒10トンもの水が
133mもの高さから落ちてくる
ダイナミックシャワー。
一段の滝の落差は日本一だ。


八咫烏(やたがらす)は
熊野三山において
神の使いとされる。
現代では日本サッカー協会の
シンボルに採用され有名。
3本足は大神の神徳である
「知・仁・勇」を表している。


平安装束で当時の人々の
雰囲気が味わえる。
衣装は大門坂の茶屋で
レンタルされているらしい。
なんとなく”麻呂”っぽい。
平安時代は古道も
歩きにくそうだな。


”麻呂”も良いが、まろやかも。
那智黒飴は、このあたりで
売っていない店は無いほど。
那智黒石の碁石を
かたどった飴は、こくのある
どこか懐かしい味。
頬張りつつ、新たな旅へ・・


/ / /
次へ
戻る
ホームへ